ベッドリネンについて
1.ベッドリネンの種類
シーツ
|
敷布団の上に敷いて使用するもの |
デュベカバー
|
掛布団全体をカバーするもの |
ピロケース
|
枕をカバーするもの |
シーツ ・ デュベカバー ・ ピロケースの品質を表すには、①素材、②糸番手と糸密度(打ち込み)、③組織 があります。
①素材
一般的に使用されるシーツ生地は綿100%の商品、もしくはT/C 30/70の商品が大半です。
最近は上記の生地以外にもT/C50/50やT/C20/80等のT/Cの混率を変えた生地も採用されるケースが増加しています。
※T/C 30/70 … ポリエステル30%、綿70%の割合で混紡された糸。
※T/Cの生地はリネン業界では一般的にポリエステルと綿の混紡を呼ぶが、正確にECです。
Tとは帝人及び東レのテトロン(商標)を指し、それ以外のものは本来Tとは呼ばず、E(エステル)になります。
綿100%の生地とT/Cの生地の特徴
綿100%生地
|
比較的肌触りが良いが、T/Cと比較すると耐久性が低い |
T/C生地
|
耐久性に優れているが、洗濯による逆汚染の可能性あり |
※逆汚染とはポリエステルの特性上、洗濯時の汚れた水を生地が吸収して黒ずむ現象の事を言います。
②糸番手と糸密度(打ち込み本数)
一般的に糸番手が大きく、糸密度の高い生地ほど生地のクオリティー(品質)が高いです。
高級ホテル様ほど、細番手 ・ 高密度 ・ 高級綿糸使いのクオリティーの高い生地を使用する傾向があります。
素材 | 番手 | 組織 | 特徴・用途 |
綿 | 20番手 | 平織 |
|
24番手 | 平織 |
|
|
36~40番手 | 平織 |
|
|
40~80番手 | 朱子織 |
|
|
T/C30/70 | 22.5番手程度 | 平織 |
|
T/C30/70 or T/C50/50 |
34番手~40番手 | 朱子織 |
|
③組織
・平織
タテ糸1本ごとに上下しヨコ糸を交差する織り方で、もっともシンプルでポピュラーな織物組織です。
~平織の組織図~
・朱子織(サテン)
タテ糸かヨコ糸のうち一方の糸を布の表面に長く浮かせることで、タテ糸 ・ ヨコ糸の交わる点を出来るだけ離して配置した組織です。
平織に比べて滑らかで手触りが良く、光沢がある点が特徴です。
シティーホテル様や高級ホテル様のシーツ ・ デュベカバー ・ ピロケースの生地に使用されるケースが多くなっています。
~朱子織の組織図~
2.デュベカバー ・ ピロケースの代表的なスタイル
《デュベカバー》
※外資系を含む高級ホテルではワンバッグモデル(封筒式)が多く採用されています。
《ピロケース》
外資系を含む高級ホテル様ではフォーボーダーモデル(額縁式)が多く採用されています。
昨今、ホテル様で頻繁に使用されるデュベカバーとは?
デュベカバーはホテル様において、ここ数年で急速に普及したアイテムです。ここまで普及した要因として、清潔感が保たれる事が挙げられます。
従来のベッドスプレッドタイプの布団に比べて、毎日洗濯されるデュベカバーは特に清潔感を求める女性のお客様には欠かせないアイテムです。
また、リネンサプライヤーさまの生産効率を上げる為にリバーシブル縫製が標準になりつつあります。
但し、朱子織(サテン)生地の様に表 ・ 裏の組織の違いにより出来ない場合もあるので注意が必要です。